先日の11月3日に渋谷で行われた、楽天証券ETFカンファレンス2018に参加してきました!
10:30から16:50と長丁場ではありましたが、興味のある内容だからでしょうか、あっという間に終わってしまったという印象です。
学生時代を通して、こんなに興味深く公聴した経験はなかなかありませんでした。
今回のセミナーは、その名のとおりETFに関する内容がメインとなっていて、ETF運用会社の担当者さんの講演、メインとして楽天証券経済研究所から香川睦氏、山崎元氏の講演、また寺島実郎氏の講演もありがありました。
今後の投資方針の参考にしたい内容が多くあり、勉強になりました。
それぞれの講演について興味深かった内容
香川睦氏の講演では、過去の歴史から、アメリカの長短金利差が逆転する(短期金利が長期金利を超える)と、株価が下落局面に入る(または入っている)という話がありました。
この話は聞いたことがありましたが、実際にチャートを見せられると結構インパクトがありますね。
現在アメリカは短期金利を年3回程上げていますので、今後このペースで行けば長短金利差が逆転する日が来るかもしれません。
ただ、現在の長期金利は3.1%程度で短期金利は2.25%程度なので、もう少し時間はありそうですね。
また、アメリカ中間選挙の翌年は株価が上がるという話があり、特に共和党政権下での中間選挙の翌年は株価が下がったことがないというアノマリーについての話もありました。
確かに中間選挙後は、翌年に控えた大統領選挙のために実績を作らなくてはいけませんから、政府も景気の良い政策を行うことが多いでしょうからね!
ということは、来年はアメリカの株価は上がる可能性が高いのでしょうか?
アメリカの株価と日本の株価にはかなり高い相関がありますので、アメリカの株価が上がるなら日本にとっても朗報ですね!
寺島実郎氏の講演は、IMFの世界経済見通しから考察すると現在は世界同時好景気であるという話と、日本の中間所得層の没落についての話でした。
特別ETFについての話はありませんでしたが、人口減少と高齢化のさらなる進行によって、現在現役の人にとって、より投資の重要性が高まるという話をしたかったのかな、と考察します。
というのも、声が小さくて聞き取れない部分が多かったんですよね…
あとは、ジェロントロジーという言葉がよく出ていましたが、これ「高齢化社会工学」という意味らしいです。
寺島氏著の「ジェロントロジー宣言」絶賛発売中です!
山崎元氏の講演は、各資産クラスにどのように資産を配分するか、つまりポートフォリオの資産分配比率の作成方法について、実際に計算しながら説明してくれました。
リスクの計算と期待リターンの設定方法についての話でもありましたが、学生時代を思い出すような内容で、ついウトウトしてしまいました…
過去5年の株価を計算すると、Jリートは国内株式・先進国株式・新興国株式と相関が低い(相関係数は0.3〜0.4)という話は面白かったですね。
どおりで10月下旬の株価下落の時もJリートの市場価格はあまり下がらなかったわけです。
もし今後もJリートと株式の相関が低いのであれば、Jリートの投資割合を増やしてもいいかもしれません。

ETF運用会社各社の講演はポートフォリオをETFで作ろうという話が多く、個別のETFについての説明はほとんどありませんでした。
それぞれの運用会社に与えられた講演時間が20分しかなかったことも影響しているでしょうが、もう少し個別のETFについて具体的な話が聞きたかったです。
その点で言えば、三菱UFJ国際投信は自社が運用しているJリートETF3つ(「1597 MAXIS Jリート上場投信」・「1660 MAXIS高利回りJリート上場投信」・「2517 MAXIS Jリート・コア上場投信」)の話に焦点を当てて説明してくれました。
ただ、3つのJリートを購入すると毎月分配金が振り込まれることは話しておいたほうが良かったんじゃないでしょうか。(これが売りの一つだと思うのです)

日興アセットマネジメントの公演はマーケットメイク制度の内容でした。
マーケットメイカーがどのようにリスクヘッジをしているのかが良くわかりました。
マーケットメイカーが活動しやすい環境が日本にはまだ整っていないようで、リスクヘッジの方法の一つとしての貸株市場が弱いという話が面白かったですね。
貸株制度のある証券会社が多くなっていますが、ここで貸し出されたETFはマーケットメイカーのリスクヘッジ用にも活用されるようです。
マーケットメイク制度が開始されて4か月が経ちます。
個人的にはマーケットメイク制度には助けられている部分もありますので、ETFの貸株は積極的に行っていこうと思います。

たまにはセミナーに行ってブラッシュアップすべき
普段はこのような公演に行く機会がないので、たまに行くと投資に対して身が引き締まるとともに、新たな発見やアイデアが生まれます。
たまにはこのようなセミナーで今一度身を引き締めるのもいいですね!
セミナーを催してくれた楽天証券さんには感謝しかありません。
なお、今回のセミナーのプログラムの一部はYouTubeでも配信されているようなので興味のある方はご覧になってみてください。(リンクを貼っておきます。楽天証券ETFカンファレンス2018)

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