11月5日に「4642 オリジナル設計」から、平成30年12月期第3四半期決算と自己株式の公開買付け、さらに株式会社東京スペックによる公開買付けについて発表がありました。
てんこ盛りですが、何かハプニングが発生したわけではありません。
創業者の保有株を資産管理会社である株式会社東京スペックに移動させるための公開買付けと、「4642 オリジナル設計」が自社株買をするという内容です。
IRの見出しを見た瞬間、「上場廃止!?」かと勘違いもしましたが、そうではなく上場は維持したままなので一安心です。
むしろ1株あたりの市場価値は上がりそうですよ!
自社株買いは100万株10億円!
今回の自社株買いの規模は買取上限が100万株、取得額上限が10億円になります。
発行済株式が約780万株ですから、発行済株式の12.8%も買い取る予定のようです。
この会社の規模からすると大きなインパクトがありますね!
有利子負債もなく利益余剰金も平成30年12月期第3四半期決算短信時点で27億円あり、10億円の自社株買いを行なっても全く問題ない財務体質だからこそ出来る内容です。
自社株買いを公開買付けにした経緯は、日々の取引高を鑑みると100万株の取得は現実的ではないことと、株式会社東京スペックの公開買付けが実施されることから市場買付だとインサイダー取引規制に抵触する恐れがあったためとのことです。
残念なのは、買付価格が1株1,000円のため、現在市場では1株1,000円が天井になってしまっています。
公開買付にした経緯はわかりますが、これが市場での買付けとして発表されていたなら今頃1株1,000円なんて軽く突破していたんでしょうね…
プレミアムを乗せた価格と言っているけど…
買付期間は平成31年1月24日までなので、それまでに応募するか判断する必要があるわけですが、1株1,000円ってどうなんでしょう?
公開買付け発表の全営業日(11月2日)の終値が1株940円で、直近1か月の終値の平均値が901円だったことから、プレミアムを付けて1株1,000円にしたとのことですが、この価格が妥当なのかは微妙なところです。
個人的には1株1,000円は安いと感じています。
因みに株式会社東京スペックはディスカウント価格の1株850円での買付です。(こちらは単に資本移動ですからね)
悩む部分もあるが1株1,000円では売りたくない
上にも書いたように、個人的には1株1,000円は安いと考えていますので公開買付けには応募したくありません。
ただ、買付期間の期限である来年の1月24日までは1株1,000円以下が続くと思われますので、それが嫌なんですよね。
仮に市場が活況になったとしても、約3か月の間は株価不動かと思います。
また、平成30年12月期第3四半期決算短信をみると、今期の受注高は42億7,100万円と前年同期比19.3%の減です。
これは第3四半期で比較すると平成27年度期以降で最低の受注高です。
受注が芳しくない中、来期以降の業績がどうなるのか不安もあります。
この辺でちょっと悩んでしまうんです。
とはいえ、100万株の自社株買いが完了した暁には浮動株が大きく減ることになるでしょうから、来年の1月24日以降のことを考えるとやっぱり1株1,000円では売りたくないですね。

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