先日トルコリラは買ってもいい?でトルコリラ自体の価値だったりスワップポイントだったりを確認しました。
でも大事なのはトルコ自体の情勢です。
これからもトルコリラ安が続いていくかどうか考えるうえでも大切ですよね。
トルコは危険?
ISIS問題や移民問題など、最近あまりいい話を聞かないトルコですが、個人的にはいつか旅行に行きたい国なんですよね。
カッパドキアとか一生のうち一度は行っておきたいです。
外務省の海外安全ホームページをみると、シリア国境は退避勧告が出ていますが、それ以外はさほど危険ではないようです。
トルコ国内の東側は危険レベル1が出ていますが、個人的な経験ではこれは普通の観光であればまず危険な目には遭わないと思います。
なので経済の中心地であるイスタンブールやアンカラは安定していると考えていいでしょう。
トルコの国内情勢は?
政治はどうでしょうか?
エルドアン大統領は今年の4月に憲法改正の国民投票を実施し、僅差ながら賛成が上回りました。
これにより、2019年11月以降、大統領権限が強化されます。
今回調べて初めて知ったことなのですが、トルコって大統領がいるのに執政制度は議院内閣制だったんですね!
それを今回の憲法改正で執政制度をしっかりと大統領制にすることになったようです。
なので大統領権限が強化されるというよりは、他の大統領制を敷いている国と同様の大統領権限を有する大統領が誕生することになるだけなんですね。
だけ、なんていうと失礼かもしれませんが、これによってトルコ情勢が不安定になることもないだろうな、と考えます。(良し悪しは別として今まで制度の隙をついて軍部がクーデターを多々起こしていましたからね。)
近隣諸国との関係
近隣諸国との関係はどうでしょうか?
難民問題やクルド人問題などによりEUやアメリカとは現在あまりいい関係とはいえず、またカタールと国交断絶をしたサウジアラビアなどのアラブ諸国とも関係が悪化しています。
一方ロシアとは武器の購入などで距離が縮まっています。
このあたりを為替売買にどう生かすかですが、国際情勢なんてその時その時のパワーバランスで簡単に変わってしまうもなので、なかなか難しいんですよね。
これがスワップポイント狙いでなければ重要な情報になるんですけどね…
ただ一つ言えるのは、トルコは色々な思想と思惑を持つ国に囲まれているので、その時の国際情勢に大きく影響されながら国の運営をしていかなくてはならないということです。
昨日の敵が今日の友になるような国なんですね。このあたりは日本に住んでいるとなかなか想像しにくいところです。
インフレは進んでいるようです
次にトルコのインフレ率です。
インフレが進むということは、それだけ通貨の価値が下がるということなので、スワップポイント派のように長期で通貨を保有する者には気になるところです。
ここ10年のインフレ率は6〜10%で推移しています。
今後も同程度のインフレ率が続くとなると通貨の価値は下がり続けるので、いかにそれ以上のスワップポイントが付くかが勝負の分かれ目となりそうです。
一応エルドアン大統領が現在の通貨安に否定的であるとのニュースも見ましたが、どこまで手を打ってくるかもわかりませんし、現に今まで手は打ってきていないので期待薄なんですよね。
トルコリラを買うのはやめておきます
今回トルコの情勢について考えてきましたが、近隣諸国が不安定な現在、トルコにもかなり大きな影響を与えるであろうことを認識しました。
もちろん良くなることもあるでしょうし、そうなった時は国の信用度があがって通貨の価値も上がるかもしれません。
ただ、現状をみていると、なかなか難しい国に囲まれていて、これからも問題は頻繁に起こりそうだと感じました。
国内もインフレが常態化していることから通貨の価値が下がる未来しか想像できないことも含め、トルコリラはスワップポイント目当てでは買わないほうがよいのではないかとの結論に達しました。
高金利通貨は魅力的なんですけどね…
トルコリラは買わないでおこうと思います。
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