デメリットも大きい貸株制度だけど、ETFの貸株は結構おすすめ!

スポンサーリンク

皆さんは貸株制度を利用していますか?

貸株とは、現物で保有している株式を証券会社に貸し出すことで金利を得られる制度のことで、メジャーなネット証券だと条件は異なるにせよ大方導入している制度です。

保有している株式を貸し出すことで金利が得られるので直感的にお得な制度だと感じますが、色々デメリットもあるのでしっかりと考えた上で利用したいものです。

しっかりと考えたかどうかは微妙なところですが、私は貸株制度を利用していて、中でも貸株対象になっているETFは全て貸し出しています。

ETFの貸株は個別銘柄よりも活用しやすいと思いますので、その辺りのことをメリット・デメリットも含めて書いていきます。

スポンサーリンク

貸株のメリットは寝ててももらえる貸株金利!

貸株制度のメリットは何と言っても貸株金利を得られることですね!

特に一部の個別銘柄は貸株金利が10%を超えるものもあり、そういう銘柄を貸し出すと結構な額の貸株金利が得られます。

貸し出したからといって売却に制限がかかるわけでもなく、いつでも売却可能なのも嬉しいところです。

配当金や優待の得られる権利日のタイミングで自動で返却してくれるサービスもあるので、気軽に貸株制度を利用できるのも嬉しいところです。(この辺のサービスは証券会社により異なりますが、少なくとも私が利用している楽天証券は配当・優待権利日の自動返却を選択できます。)

保有銘柄の一部のみ貸し出したり、保有枚数の一部のみ貸し出したりもできるので、自由度が高く使い勝手がいいですね。

スポンサーリンク

デメリットは全てを失う覚悟がいること!?

一方のデメリットは結構ヘビーな内容も含まれます。

まず一番恐ろしいのが、貸出先の証券会社が潰れたら貸し出した株式は返ってこないことです。

現物で保有している株式は証券会社が分別保管しているので、仮に証券会社が倒産しようが戻ってくるのですが、貸株制度を利用している期間は株式の名義人が証券会社に変わりますので、株式を貸し出した状態で証券会社が倒産すると貸主は名義人ではないため株式は戻ってこないんですね。

大手の証券会社が潰れることはそうそうないとはいえ、山一證券の倒産の例のように、何があるかわかりませんから怖いものです。

 

証券会社は借り受けた株式をどうするかというと、機関投資家が空売りをするために貸し出して金利を得ているんですね。

ちなみに「形式上」貸し出しているだけなので、この間も株式の名義人は証券会社になっています。

機関投資家が空売りを仕掛けるために証券会社は貸株制度を持っているといってもいいかもしれません。

貸株金利の高い銘柄はそれだけ機関投資家の空売り需要があるということなので、貸株金利が高いからその銘柄を買うというのは考えものですね。

また、貸株金利が低いからといって安心できるわけではなく、貸株制度を利用するということは機関の空売りに貢献することになりますので、その銘柄の株価が下がる要因の一つになるかもしれません。

ちなみに、証券会社は機関投資家の代わりに我々から借り受けた株を売ってその後買い戻すわけですが、買い戻した株式の株価が上昇しようが損をするのは機関投資家なわけで、証券会社からしたらノーリスクで機関投資家から金利を得られる美味しい商売です。(我々と違い、株式の名義人は証券会社のままですからね。)

 

貸株制度を利用すると株式の名義人が証券会社に変わることから長期保有優待特典などの対象にならないこともデメリットとして挙げられますが、上の内容が濃すぎて個人的にはそれほどヘビーなデメリットとは感じません…

貸株金利と長期保有優待特典を天秤にかけて選べばいいと思います。

インデックス型のETFならデメリットが少なく貸株を活用しやすい!

ETFは長期保有しようが特典はありませんので、この点では気兼ねなく貸株制度を利用できます。

さらにインデックス型のETFであれば指標に連動することを目指していることから、空売りに怯える必要がほとんどありませんので、個別銘柄ほど貸株に気をもむ必要がないんですね!

特にインデックス型のETFを長期で積み立てる投資スタイルであれば、仮に空売りで一時的に大きく値を下げようが気になりません。

むしろ私は買い増し時と考えちゃいますね!

 

また東証ETFについてはマーケットメイク制度が導入されたことから、ETFの板にはマーケットメイカーが介在しています。

出来高の少ないETFはマーケットメイク制度が導入されて買いやすくなりましたし、売りやすくもなりました。

マーケットメイカーはリスクヘッジとしてETFの空売りを利用することから、ETFの貸株はマーケットメイク制度の一助にもなり得ると言えます。

貸出先の証券会社の倒産には対応できないわけですが、それでも個別銘柄の貸株よりETFの貸株は利用価値が高くおすすめです。

コメント