友人が「6835 アライドテレシスホールディングス」を買っていたようで、しかも結構な大人買いだったため、それはそれは儲かったそうです。(ランチをご馳走になりました。)
2月中旬に「まだ間に合うと思うし買ってみなよ!」と言われ、一応どんな銘柄か確認して見ましたが、とても買えるような財務体質ではないんですよね。
簡単な財務情報を抽出すると、総資産が200億で自己資本比率が20%。
有利子負債が70億弱、利益余剰金が−(マイナス)61億です。
私は財務体質はあまり気にしない方ですが、それでもこの情報を四季報で確認しただけで次の銘柄を探しに行きます。
他にもっと安心して資産を預けられる銘柄はたくさんありますので。
でも実際に「6835 アライドテレシスホールディングス」の株価はその後も上がって行きました。(注:最近は株価も落ちてきていますけどね)
ちなみに、株価はこんな感じでした。
今まで凪状態だった株価が、今年に入ってから上昇していますね。(6か月チャート)
実は業績と連動していない株価だった
もちろんこの株価上昇は業績によるものです。
でも、すぐに業績と連動したわけではありませんでした。
今まで赤字体質で継続企業の前提に関する注記がありましたが、平成28年12月期は営業利益を3期ぶりに黒字化することができました。
しかし、株価の反応はありませんでした。
今まで赤字だったので、この利益も一過性のものと思われたのかもしれませんし、怖くて皆手が出なかったのかもしれませんね。
平成29年12月期の業績は、第2四半期までは赤字が大きかったのですが、11月に発表された第3四半期では4億以上の営業利益を達成していました。
今思えばここで株価上昇でも良さそうなものですが、この時点ではほとんど反応していません。
そして第3四半期発表から遅れること1か月半、今年の1月に株価が跳ねたわけです。
今年2月に発表された平成29年12月期決算は、売上高こそ前期と変わらずですが、営業利益は99.1%増と素晴らしい結果となりました。
そしてここからまた株価は登っていったわけです。
なぜ利益が出るようになったかと、今後も継続して利益を出していけるかが大事ですよね!
ここでポイントになるのは、売上高は前期とほとんど変わらない中で、営業利益が前期の約2倍になったことです。
それは売上原価と販管費の低下です。
売上原価は利益率の高い商品が売れたため、販管費の削減は事業の再編が効いているようです。
とは言っても、一過性の利益では株価の上昇も一過性になってしまいます。
今後も同じように利益を得ていけるかが問題ですが、事業再編による販管費の削減は今後も効果が継続しますので、少なくとも黒字化するためのハードルは下がりますよね。
そして、利益率の高い商品を売り出すことができるかどうかですが、こればかりはわかりません。
一方で、アメリカ国立バークレー研究所から、この企業のオープンフロー対応スイッチ製品が高評価を得ているということですから、売りとなる技術も持っているのだろうと思います。(昨年12月発売の四季報に乗っていました。)
その企業の「売り」が利益になり始めたら買いでOK?
実は今回、この企業を見ていて感じたのは、売りとなる技術がれば、ゆくゆくは利益という結果となって現れてくるのだ、ということです。
もちろん技術があっても利益にならない企業もあるでしょうから、利益になってきた兆しが見えてから勝負に出るのがいいのかもしれません。
「6835 アライドテレシスホールディングス」だったら平成28年12月期の決算を確認してから、となるでしょうか。
いや、やっぱりそれは怖くて無理そうなので、平成29年12月期第3四半期決算発表後でいいかもしれませんね…
技術でなくても構わないと思っています。
売りとなるその企業独自の何かがあれば、その企業は注目して置いていいのかもしれません。
そして、その「企業の売り」がついに利益になり始めたら、他の多くの人が気づく前に強気で買い進むのが、株で利益をあげるポイントなのかもしれません。
そんな視点を持ちつつ、今後の銘柄選定をしてみようと思います。
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