「1362 iシェアーズ新興国債券ETF-JDR」が上場廃止になるので、代わりとなるETFとして「1566 上場インデックスファンド新興国債券」に目をつけたことは以前の記事で書きました。(iシェアーズのETFが上場廃止になるので代わりになるETFを決めました)
というよりも、新興国債券クラスのETFはもう「1566 上場インデックスファンド新興国債券」くらいしか投資したいものがないんですよね…
ということで、「1566 上場インデックスファンド新興国債券」を確認したいと思います。
先に基本的な情報を書いておきますと、信託報酬は0.485%(税込)となっております。
やはり新興国債券クラスは信託報酬が高いですね。
投資信託の「iFree 新興国債券インデックス」の信託報酬が0.2376%なので、2倍以上の信託報酬がかかるわけです。
また、信託財産留保分も0.3%かかります。
売却時に売却価格の0.3%かかります。
ETFのくせに強気ですね。
このあたりの費用を確認すると、一昔前の投資信託を彷彿とさせる強気な設定に嫌気がさしますね…
市場で購入するETFには信託財産留保額はかかりません。
誤った情報を記載したことを謹んでお詫びします。
50万円の投資で2か月に1回5,000円の分配金!
「1566 上場インデックスファンド新興国債券」は10月16日時点では1口53,500円で取引を終えています。
1口の価格は50,000円を超えていて高いですが、単元が1口からなので扱いやすいと思います。
このETFの特徴は分配金が隔月でもらえる点です。
具体的には奇数月の10日が決算日となっていて、翌月に分配金が支払われます。
1口の分配金は500円程で安定していますね。
ということは、例えば10口もっていると、2か月に1回5,000円(税引後4,000円)くらいもらえるわけです!
10口なら大体50万ちょっとの投資なので、わりかし現実的ではないでしょうか。
2か月ごとに飲み会を1回増やせますよ!
「1566 上場インデックスファンド新興国債券」はどんなETFなのか
「1566 上場インデックスファンド新興国債券」の運用方針はどのようなものでしょうか。
目論見書を見ると次のように書かれています。
当ファンドは、主として別に定める投資信託証券の一部またはすべてに投資を行ない、信託財産の1口あたりの純資産額の変動率を、円換算したブルームバーグ・バークレイズ自国通貨建て新興市場国債・10%国キャップ・インデックスの変動率に一致させることをめざして運用を行ないます。
ブルームバーグ・バークレイズ自国通貨建て新興市場国債・10%国キャップ・インデックスが何かということですが、こちらも目論見書に記載がありました。
新興市場国債(自国通貨建て)の総合投資収益を時価総額比率で加重平均し、指数化したものです。単一国への投資集中を制限しつつ、新興国の債券および通貨の値動きを表す指数です。
…よくわからないです。
とりあえずわかるのは、1国の保有比率を10%までに抑えつつ、各国に分散されたインデックスをブルームバーグとバークレイズが作っているから、それを参考指標としたETFを運用するよ!ということですね。
各国の運用比率が10%までとのことですが、どのような国の債券に投資しているのでしょう。
ブラジル・韓国・メキシコが上位3か国なんですね。
この3か国で全体の25%(4分の1)以上の比率になっています。
ちなみに「1362 iシェアーズ新興国債券ETF」の国別運用比率は下のとおりです。
見ていただければわかるように、「1566 上場インデックスファンド新興国債券」とは随分違う運用をしています。
注目すべき点は「1566 上場インデックスファンド新興国債券」には韓国が入っているところです。
「1362 iシェアーズ新興国債券ETF」を確認すると、韓国自体に投資をしていないんですね。
これは「1362 iシェアーズ新興国債券ETF」の指標が韓国を新興国としていないからなんでしょう。
リスクはあります
上の表を見ていると、やはりリスクのある国が多いです。
例えばブラジルやメキシコ、南アフリカ、トルコなんかは高金利な国として有名です。
もちろん債券利率が高いのもそのためなんですが、インフレの激しい国の通貨は価値が下がっていきますので、結果として債券自体の価値も下がっていく可能性が高いです。
キャピタルロスが発生しやすいアセットクラスなんですね。
とはいいつつも、上場来130%とキャピタルゲインも狙えるETFでもあるので、なんとも難しいですね。
基準価額との乖離率も問題あり
「1566 上場インデックスファンド新興国債券」は基準価額との乖離率が大きいETFでもあります。
信託報酬が0.485%もかかりますので、いつかは基準価額との乖離も大きくなるのはわかりますが、それにしても乖離が大きいですね。
今後も乖離率が大きくなっていくと思われますが、そこを受け入れられるかどうかもこのETFを買うポイントとなりそうです。
判断の分かれるETFですね
分配金が年6回ありますので決算後に価格が下がることも少ないですし、分配金利回りも5%を超えている点が素敵な「1566 上場インデックスファンド新興国債券」ですが、新興国クラスであるが故にリスクがあること、また信託報酬の高さ・信託財産留保分がかかること・基準価額との乖離率など、このETF自体の強気な設定等も気になるところです。
これは投資するか判断の分かれるETFですね。
ETFにこだわりがなければ「iFree 新興国債券インデックス」を買っていくほうがいいんじゃないかと素直に思います。
「1362 iシェアーズ新興国債券ETF」が特別良かったかと言われればそれは違いますが、「1362 iシェアーズ新興国債券ETF」が上場廃止になる今、セカンドベターとしてこのETFを買っていく予定に変わりありません。
ただ、「1566 上場インデックスファンド新興国債券」は1口の価格が私にとっては高いので、まずは「iFree 新興国債券インデックス」を積み立てて行って、まとまった金額になったら「1566 上場インデックスファンド新興国債券」に乗り換えていく戦法をとります。
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